決して遊び半分ではない――。格闘技デビューを表明していた元俳優の高岡蒼佑(40)が31日に京都市内で会見を開き、デビュー戦となる「競拳21」(12日、大阪・堺市産業振興センター)に向け、決意表明した。

 興行は一般社団法人・競拳インターナショナルが主催。高岡はユーチューバー・ユニット「フォーカード」のトミー(25)とメインカードを務める。2分3ラウンドのキックルールで、10オンスグローブ着用。ヘッドギアやレガース(すねあて)は着けない。

 会見に臨んだ高岡は「役者からドロップアウトして、30代は鬱屈した気持ちもあった。ご縁があって、信頼できる人たちにこういう機会を設けさせてもらって、30代のグズグズした部分をガチャガチャとまとめて、40代のいいスタートを切れたらいいな」と意気込んだ。芸能人が格闘技デビューすると、「売名行為」「中途半端だ」などと本気度を疑う声が上がることも少なくない。今回もユーチューバー相手とあって、そんな声が聞こえてもおかしくないが、関係者の見立ては違う。

 競拳インターナショナルの若野康玄代表は「競拳」を「プロの登竜門」と位置付けており、実際にK―1に選手を送り込んでいる。高岡に対しても「やり方によっては格闘技でも伸びる」と、その才能に期待した。

 当の高岡も本気だ。好きな選手について「男でもホレる人」と故山本“KID”徳郁さんを挙げた。自身のトレーナーにはKIDさんの兄弟弟子についてもらっており、「いろいろ感じるものがある。大スターについていた人だし、運命を感じる」とKIDさんの思いを感じながら、トレーニングに打ち込んでいる。

 試合に向けて「一生懸命やっている選手がたくさんいる中で、メインの試合をやらせていただく。恥ずかしい試合はできない」と決意を新たにした。そこには、格闘技に対する生半可な気持ちは感じられなかった。本気になった高岡の試合は、どんな展開になるのだろうか。