11件の“ニアミス”――。米下院で17日、UFOに関する公聴会が開かれ、出席した2人の国防総省当局者が、未確認航空現象(UAP)などに関する説明を行った。“UFO公聴会”の開催は50年以上ぶりだという。

 国防総省がUFOも含むUAPの調査部署を立ち上げ、6月までに稼働させることはすでに伝えられていた。今回の公聴会でもUAPの目撃例が取り上げられ、米軍機の窓から撮影された球体状の飛行物体らしきものなどの動画も上映。UAPに関する記録には、米軍機との“ニアミス”が11件含まれていることも明かされた。

 英BBCの報道によると、当局者の一人、スコット・ブレイ氏は、目撃例には「我々が持っているデータでは説明のつかない事象がある。それらこそ、我々にとって最も興味深い」と発言。一方、それらがただちに地球外の生命体の存在に結びつくとは考えていないことも示した。出席議員の関心は安全保障上のリスクにも及んだ。BBCによると、共和党のリック・クロフォード議員は「潜在的脅威の正体を突き止められないことは、避けなければならない“情報活動の失敗”に等しい」と警鐘を鳴らした。

 公聴会を主導したアンドレ・カーソン議員はツイッターで「議会では50年以上にわたって、UFOに関するヒアリングは行われてこなかった。米国人はこうした説明のつかない出来事について知る必要がある」と事前にコメントしていた。