“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人をご紹介。今回は元キャビンアテンダント（ＣＡ）で、活動拠点はライブではなくインスタグラムという、異色の女性ピン芸人の登場です。
【プロフィル】
芸名‥ＣＲＡＺＹ ＣＯＣＯ
出身‥大阪府箕面市
生年月日‥１９８６年９月６日
所属‥吉本興業東京
所属日‥２０２２年３月１日
もともとはエミレーツ航空のＣＡでしたが、昨年７月、コロナで入院した時に「人生いつ何が起きるか分からへん。後悔せんように好きなことに挑戦したい！」と、女芸人ナンバーワン決定戦「ＴＨＥ Ｗ」にエントリーすると、まさかの準決勝進出。コントで参戦されていましたが、ピン芸人とは思えないボケの応酬、表現力に驚かされました。
大阪を拠点としているが、ライブで活動した形跡は一切ない。情報もない、ウィキペディアもない。しかしツイッターでは「面白い」「笑った」などのコメントがある。どうやってネタを見たのかと思ったら、インスタにネタを上げているようです。活動拠点がインスタとは、いかにも現代的。フォロワーも８・４万人とかなり多いです。
ＣＲＡＺＹ ＣＯＣＯチャンネルというユーチューブもあり、登録者は６０００人以上。まだ芸人になったばかりなのに、かなり多いと思います。ただあまりにも情報がないので、私が直接本人に話を聞いてみました。
――ライブに出ない理由は
「２つございます。１つは単純に吉本所属後、ライブのエントリーに必要なプロフィル登録完了が反映されるのにタイムラグがあり、エントリーできるライブがなかったこと。吉本を通さない地下ライブ等のお声がけもございましたが、コンプライアンス的にＯＫか判断がつかなかったのでお断りしていました。２つ目は離れて暮らす母や、世界中にいるＣＡ時代の友人も見られるように、テレビやＳＮＳでの露出に注力したいから。これは吉本からスカウトをいただいた際に、マネジャーにもお話ししました。特に母には、このコロナ禍で年齢や感染リスクなく、リラックスしながら愛娘の頑張りを見るのが一番の幸せだと思ってるので、毎日テレビに出るのが今の目標です」
――現在の主な収入源は
「社長秘書のバイト。昨年９月に退職した会社の社長が、私が上京するタイミングで『うちでバイトやらないか？ 戻ってきてくれたらうれしいし、オーディションで抜けるのも融通利かせられるよ。皆で応援してるから！』と連絡をくれました。『ＴＨＥ Ｗ』の準決勝も見に来てくださった、男気のある社長です」
――「ＴＨＥ Ｗ」にかける思いは
「『ＴＨＥ Ｗ』のおかげで今の私があります。『ＴＨＥ Ｗ』と吉本には、本当に感謝してもしきれない。老若男女関係なく『挑戦する姿で元気をもらった！！』というＤＭをたくさんいただくので、今年こそは決勝に行って応援してくださるみなさんの期待に応えたい！ 私は一人っ子の温室育ちで、正直なところ賞レースのような競い合いは性格上向いていません。『誰かに勝つ！』ではなく『去年の自分に勝つ！』を目標に、今年もエントリーさせていただきます。素人の初挑戦で準決勝まで行ったのに、プロになってそれより上に行けないなんて、女がすたりますんで！」
――子供のころはどんな子だった
「めちゃくちゃチョケまくっているひょうきん者だったので、『大人なったら吉本入りや～！』と、友達やお母さま連中から言われていました。芸人になったのを知った学生時代の友人からは『やっと転職から天職に出会ったな！』と連絡がきました（笑い）」
――仲のいい芸人は
「皆無です。そもそも接点がない。この記事をご覧になった芸人さん、誰でもいいので仲良くしてください（笑い）。ＮＳＣに通っていないシワ寄せをむちゃくちゃ感じています」
――どんなお笑いを見て育った
「吉本新喜劇と、『ごっつええ感じ』『ワンナイＲ＆Ｒ』『めちゃイケ』『笑う犬の冒険』などのテレビ番組です。特に吉本新喜劇に関しては、関西人のバイブルだと思っています！」
☆しんどう・たつみ １９７７年４月１５日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「ＴＨＥ ＭＡＮＺＡＩ」「Ｍ―１グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「ＴＨＥ Ｗ」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。
