演歌歌手の天童よしみ(67)が17日に東京・渋谷区の「LINE CUBE SHIBUYA」で「~歌手生活50周年記念~ 天童よしみコンサート2022」を開催した。

 天童が50周年という大きなメモリアルイヤーを迎えた。コンサート前に報道陣の取材に応じると「50年というかなりの時代を乗り越えられてよかった。またスタートラインに立った気持ちです」と思いを語る。

 決して順風満帆な歌手人生ではなかった。売れない日々が続き、引退を考える時もあった。

「デビューして10年経って。普通の女性の幸せ、結婚とか出産とかを周りが経験する中で、『私の幸せは1つ。歌しかない!』と決心した」と天童は振り返る。1993年にはNHK紅白歌合戦に初出場、1996年には「珍島物語」が大ヒット。歌手として花開いた。他界した父には「50年目指せ!」と言われていた。

「やったでー! 50年きたで! と言いたいですね」と父に報告。89歳となる母とは「コンサート前日も興奮して眠れなくて、2人で思い出を話していた」と喜びを分かち合った。最近では演歌以外の曲を歌う企画も実施していて、今回のコンサートではジュリーメドレーを歌う場面や、50周年記念曲「あなたに咲いた花だから」など全29曲を披露した。

 50年経ってなお、気力は十分。本人が「スタートライン」と言うように、演歌界への情熱がたぎる。

「まだまだ、引っ張っていける力があると思ってます。生意気かもしれませんが、50年経ったから言えるのかもしれません。もっと多くの人を盛り上げて、演歌の時代が来るように」と意気込んだ。