映画監督にベテラン俳優、そして文化人…。続々と出てくる芸能界の性加害告発に、名だたる女優たちがSNSやメディアを通じて声を上げ始めている。公に発言はしていないが、実情を知る一部の女優たちも、プライベートではこの話で持ちきりのようだ。

「某ベテラン女優がこないだ、一連の告発の発端になった榊英雄監督の話をしていた。知り合いが榊監督にいろいろ、やられてるのを昔から知ってるそうで」とは芸能関係者。また芸能プロスタッフも舞台女優から、告発連鎖でいま名前が挙がっている業界人について最近聞いたという。

「2人きりになると迫られて困ってるそうだ。ただ昔から親しく、彼女は年配の男の扱いに慣れてるらしく、うまくかわしてるとか。自宅に行ったこともあると言うから『やったの?』と聞いたら『気持ち悪くて無理』と否定していた」

 前出ベテラン女優も、榊氏からの性的被害は否定していたという。芸能関係者は「周りの女優仲間の情報として知ってるだけで『アタシはない』と言っていた。でもこういう話題だと普通、自分のことを他人の経験に置き換えて話すよね。人間ってそうじゃん。ぶっちゃけ話ができる近しい友人ぐらいにしか、枕営業したなんて恥ずかしくて言えないでしょ」と語る。

 女優・鈴木砂羽は先日、十数年前に映画監督から受けた屈辱を告白。だが、さすがに監督の実名までは出さなかった。こういった話は昔から、芸能界のブラックボックスだということが浮き彫りに。

「砂羽さんは当時、大手芸能プロに所属していた。昔からいる女優たちは、多かれ少なかれそういう状況をかいくぐってきて、今がある。大手でもそういうことがあるくらいだから、小さい事務所に所属する無名の女優や、役者だけじゃなく芸能界を目指すタレントの卵なら、もっとつらいことがあると思う」(同)

 ただ「そういう環境に慣れてしまい、中には『立場が上の人からの誘いに応じても、カレが好きでそこに愛があるなら…』と自分を正当化して、周りにバレたときの逃げ道をつくってる女優がいるのも事実」とも。問題は根が深い…。