タレントのサヘル・ローズが17日、「サンデーモーニング」(TBS)に出演し、自身が抱える戦争のトラウマについて語った。

 番組ではロシアの侵攻が続くウクライナ情勢を取り上げた。サヘルは「戦争というのは終わったとしても生き延びた人々にとっては一生終わってないんですよね。例え町が破壊されて、その町が元通りに復興したとしても壊された人々の心というのは一生直すことができないです。抱えてしまうトラウマ、後遺症というのはついてきてしまう」と私見を述べた。

 イラン出身でイラン・イラク戦争を経験をしているサヘルは「私の養母もそうですけど日本に来て今、平和の中で生活していたとしても8月に花火の音を聞くたびに『空襲の音に聞こえる』と養母はよく口にします。『体が震える』と。私も子供ではありましたけど未だに花火の音等は嫌な記憶として体にこびりついているんですよね。遊園地でみんな楽しそうに叫ぶんですけど楽しいので。ですが私たちには人々の遊園地での叫び声というのは逃げ惑う人々の声に重なってしまう。戦争というのは生きた先も地獄で生き延びた後に、生きててよかったのかなってきっと色んな葛藤の中で今のウクライナの人々も多分は終わりがよければいいわけではまったくないので。戦争そのもの自体を、負の連鎖を断ち切ること。どこかで人類がもっと真剣にこの状況は他人事ではないというかみしめていかなければならないと思っております」と話した。

 司会の関口宏も「そうなんですよね。今までも色んな戦争がありました。その恨みは消えないんですよね。何世代に渡ってずっと受け継がれていってしまう。これが困ったもんなんですが」と厳しい表情で話した。