テレビ朝日系のニュース番組「サタデーステーション」の裏番組として、2日にスタートしたNHK「サタデーウオッチ9」の平均視聴率は世帯7・3%、個人は3・9%。対する同じ日のサタステは、世帯11・6%、個人6・5%で同時間帯トップを獲得した。NHKが仕掛けた〝土曜夜9時ニュース番組対決〟の第1ラウンドは、テレ朝の勝利で幕を開けた。

「サタデーウオッチ9」が初回のゲストに迎えたのは、香取慎吾。そう、かつてテレ朝の土曜午後11時枠で生情報番組「スマステーション!!」の司会を16年間務めていた、あの香取だ。テレ朝で長年〝土曜深夜の顔〟を務めた大物を初回の放送に呼ぶとは、NHKもかなり攻めている印象だ。

 香取が出演したのは草なぎ剛、稲垣吾郎とともにNHK・Eテレで9日にスタートする教育系バラエティー「ワルイコあつまれ」の番宣も兼ねていたため。ちなみに同番組には、20年以上前にフジテレビのバラエティー番組「サタ☆スマ」から誕生した、香取のおなじみのキャラ「慎吾ママ」も登場する。2日の放送では、香取が慎吾ママの「おっはー」ポーズをとる場面も見られた。

 香取のジャニーズ退所を受け、スマステが終了したのは5年前のこと。「サタデーウオッチ9」初回の香取を見て当時を懐かしむファンも多く、テレビ関係者からはこんな声も。

「ウクライナ情勢や物価に関するコーナーなどで、いつものひょうひょうとした調子ながら自分の言葉でコメントしていた。これまでとは違った一面を報道番組で見せた格好。メインキャスターの赤木野々花アナは、初回でアップアップ状態。生番組に慣れている香取さんは、そんな彼女を優しく見守るお目付け役のように映った」

 初回はテレ朝に軍配が上がったが、今後はNHKの巻き返しにも注目されそうだ。

(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)