アイドルグループ「スリジエ」のリーダー・中丸葵(月組=25)が3日、東京・秋葉原の劇場で卒業公演を行った。

 新型コロナ禍の影響で臨時休業。卒業延期の可能性もあったが、この日から劇場定期公演を再開。当日券のみという異例の方式で開催にこぎつけた。

 2017年12月に結成された同グループ1期生、リーダーとして先頭を走ってきた中丸。「君は春でした」でスタートし、「未来インビテーション」でアイドルとしての最後を締めくくった。

「一発目は初期メンでやりたかった。関西の(1期生)3人も昨年12月に卒業。そういう意味も含めてWESTの曲を選びました。最後は、普通なら月組の曲で終わるんでしょうけど、リーダーとして『それでは私たちスリジエでした』の掛け声で締めたかったので、全員でステージに立つ曲にしました」

 卒業式を終え「当日券だけの販売で、どれだけの人が来てくれるか不安もありましたけど、会場が青いサイリウムで染まったのでうれしかった」とホッとした様子。それでも「卒業発表してから、グループが好きになりすぎたこともあり、やっぱり(スリジエが)好きなんだということを実感した」と話した。

 スリジエの活動の約半分がコロナの影響を受けた。「再延期された3度目のワンマン(1月)までに卒業したメンバーもいて、悔しい気持ちもあります。けれど、コロナ禍で活動が制限されたからこそ、一日一日のありがたみとか、来てくださるファンの方への感謝の気持ちが強くなった」と前向きに捉えた。

 アイドル生活で印象に残るのは3回行ったワンマンだ。「それぞれが違うもので、全員で作り上げていく楽しさがあった」と語る中丸。リーダーとして「最初のころからリーダーとして何をしていいのか分からないこともあって、その時期にスリジエの大好きさに伴っていない自分の動きが心苦しかったことがありました」と打ち明けた。

 中丸は全メンバーに一声ずつ声をかけ、伝えたいことをしたためた手紙を渡した。4日から新体制のスタートとなるが「ワンマンでも言いましたけど、不安はないと思っている」とキッパリ。この日のステージで発表された次期リーダー・大神彩(星組=22)には「彩ちゃんもみんなにスバズバ言えるタイプではないですけど、みんなが支えてくれる。一人じゃないよって言いたいです」とエールを送った。

 今後は本来の目標であるモデルとしての道を歩む。「これから、自分磨きをしながら大きなステージに向かっていきたい。もちろんスリジエをしっかり見守っていきます」と決意を述べた中丸。支えてくれたファンに改めて感謝し「一緒にスリジエを応援していきましょう」と呼びかけた。