作家で国会議員や東京都知事などを務めた石原慎太郎氏が1日に死去したことを受けて、長男の伸晃氏ら兄弟4人が自宅前で心境を明かした。

 伸晃氏は「先週まで執筆活動していて、これから3冊出版されます。知事や政治家としての経験が長い父ですが、最後まで作家として仕事をやり遂げました」と話した。

 次男の良純氏も「僕は石原慎太郎という人は作家だと思っている。体が動かなくなっても、短い時間にワープロに向かって文字を打ち続けた姿は、やはり文学者でした。1つの時代を築いた父ですから、いなくなった後、僕らも頑張っていかないといけないな」と述べた。

 政治家としての側面を話したのは三男の宏高氏。「私にとってはなかなか到達できないが、目指すべき政治家の先輩だった」と指摘し、自身が学生時代に励まされたエピソードを披露した。

「父は悩むことないだろうな、将来まで計画しているだろうなと思っていたら、『そんなことないよ、俺も今を一生懸命生きているんだ。お前も頑張れよ』と暖かいアドバイスをしてくれた。追いつけないけど、父を目指して頑張りたい」と意気込んだ。

 四男の延啓氏は最後をみとった。「朝、今までと様子が違うと電話を受けまして駆けつけたところ、呼吸が荒く、目は開いているが天井を見つめている状態でした」と当時の状況を説明。

 しばらくして呼吸が落ち着いて安心していたら、「そのままあっという間に息を引き取った。そこまで痛みを感じず安らかに息を引き取ったので息子としてはよかった」と苦しまなかったことに安堵した。

 4人は慎太郎氏のファンらに何度も感謝の気持ちを述べていた。