俳優の谷原章介がMCを務める「めざまし8」(フジテレビ系)で18日、国際政治学者の三浦瑠麗氏が、新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置(まん防)について見解を述べた。

 番組ではまん防を国に要請する方針を固めた東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県と、否定的な府県の知事の見解を紹介。大阪府の吉村洋文知事は「(独自基準の)病床使用率35%に達すれば会議を開いてまん防を要請したい」とし、愛媛県の中村時広知事は「オミクロン株は飲食だけを抑えても感染防止にはつながらない。効果は非常に低いと思う」としている。

 これに三浦氏は「愛媛県知事のおっしゃる通り。グローバルに見たって、ちょっとやそっと、午後10まで飲むんじゃなく、8時に帰りましょうというくらいで(感染を)抑えられるわけがないというのは子供が見たってわかる。じゃなぜ(まん防要請を)やるのかといえば、知事のリスクヘッジ。何もやらなかったといわれるのが怖いから。これは政治的決断なんです」と断言。

 さらに「もしオミクロン株を抑え込めるのだとしたら、中国型の完全に居住者を閉じ込めたり、違反者のドアに板を打ちつけて出られないようにするくらいの強力な措置をするしかない。しかし、飲食店や子供たちの活動を大きく制限するものを入れることによって何が起きるかといえば、一部の人の犠牲に加え、経済の気の部分が冷え込む。冷え込ませておいて『経済社会活動についても一応ちゃんと言及しましたからね』とアリバイづくりされても、こっちとしてはあなたたちの決断によって被害が甚大すぎて、とても受け入れられませんとしか言いようがない」と厳しい目線で語った。

 医療態勢の確保についても「見過ごされがちなのは、オミクロン株は潜伏期間が非常に短いことがわかり、感染拡大は早いけど、どの国を見たってピークもかなり早く打っている。インドもニューヨークも。それら科学的知見を反映しているのかでいえば、日本の政府や知事はほとんど反映していない」と指摘。

 その上で「入院も実際にどれだけ治療が必要な人なのか精査が必要。鼻水だけの人を入院させていたらそれは医療ひっ迫しますよ」と注文をつけた。