3月27日に開催される「第94回米アカデミー賞」発表・授賞式は4年ぶりに司会者を迎えて行われることが分かった。

 注目の司会にはコロナ禍で最大のヒットとなった映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の英俳優トム・ホランド(25)が本命視されていると米芸能誌「ハリウッド・リポーター」(電子版)が伝えた。

 同受賞式が前回司会者有りで行われたのは2018年。授賞式を独占中継する米ABCのトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」の司会者ジミー・キンメル(54)が担当した。翌19年は米コメディ俳優ケビン・ハートが司会に決まっていたが、過去の同性愛者への中傷コメントが掘り起こされたことで辞退。その年から司会者不在となり、各賞のプレゼンターが仕切るイレギュラーなフォーマットで実施された。

 また、昨年はコロナ禍により出演者を最小限の絞り、無観客の会場とリモート中継やビデオ映像を交えながら行われた。

 ハリウッド・リポーター誌によると、同誌との最近のインタビューでホランドはアカデミー賞の司会について関心を示し、主催者側もすでに本人にアプローチしていると報じ、司会者に抜擢される可能性が高いことを示唆した。

 授賞式の視聴率は近年下降傾向にあり、司会者不在の過去3年は、19年が視聴者数2956万人、20年は2364万人、特に昨年はコロナ禍により注目作品も少なく、前年の半数以下の1040万人にまで落ち込んだ。

 そのため、全世界での興行収入が15億ドル(約1730億円)を超えて歴代8位に浮上した絶好調映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」で大人気のホランドに注目。司会に起用することで、視聴率の巻き返しを期待しているようだ。