「すゑひろがりず」が上方漫才協会大賞のナゼ? 中田カウスの含蓄ある選評

2022年01月11日 11時30分

左から「すゑひろがりず」南條庄助と三島達矢
左から「すゑひろがりず」南條庄助と三島達矢

 上方漫才協会主催の「第七回 上方漫才協会大賞」が10日、大阪市のなんばグランド花月で行われ、お笑いコンビ「すゑひろがりず」が大賞を受賞した。

 三島達矢(39)は「足が震えていて、もし呼ばれたら言おうということを全部忘れてしまいました。ちなみに『いにしえ』と言おうと思っていましたが、言わなくて良かったかな。まさか自分の人生でこういう評価をいただけるとは思わなかった。ありがたい限り」。

 受賞発表の瞬間、鼓を打つのを忘れるほど驚いた南條庄助(39)も「青天のへきれきってこのこと。周りを見ても勢いある後輩の若手ばかり。“上方”っていう名のついた賞で、鼓の小道具を持って漫才するところがなかなか評価していただけないものと勝手に思い込んでた。こんなに吉本が心の広い会社とは思わなかった」と喜んだ。

 南條が言うように、同大賞には「キングオブコント2021」を制した空気階段や、「第42回ABCお笑いグランプリ」王者で「M―1グランプリ2021」準優勝のオズワルドら、勢いある若手53組がノミネート。昨年に関して言えば、すゑひろがりずを上回る活躍を印象付けたコンビも少なくないだけに「何で?」とストレートに思う人もいるかもしれない。

 だが同大賞は、1年を通じての舞台、メディアでの活躍や、漫才への貢献などの視点から選ばれる。吉本関係者は「寄席小屋から始まった吉本は何よりも劇場を大切に考えている。すゑひろがりずはテレビ番組だけでなく、全国の劇場・ライブにも数多く出演しているし、昨年は全国ツアーも初開催した。テレビや賞レースで目立つのがすべてではない」と話した。

 上方漫才協会会長の中田カウスも「出番の時に必ず必要な色合い。いろんな形の漫才があっての寄席」と評価した。苦労の末に独自の世界観を確立したすゑひろがりず。さらなる活躍に期待したい。

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