女優の中村優子(47)と俳優の薬丸翔(31)が8日、都内で映画「ユンヒへ」(公開中)の舞台あいさつを行った。

 同映画は、中年女性の同性愛と、彼女たちが経験してきた抑圧を描いたラブストーリー。韓国では取り上げられにくい性的マイノリティーを正面からテーマにしたことが話題を呼び、2020年には韓国のアカデミー賞・青龍映画賞で最優秀監督賞と脚本賞をダブル受賞した。

 撮影は2019年。ようやく公開されたが、中村は「準備稿をいただいたとき、こんな誠実な作品がかつてあっただろうかと心が打たれました。『強い情熱を持ってやらせていただきます』とすぐに返事しました」と感慨深げに振り返った。

 現場は、韓国人スタッフに日本人スタッフも交じる和気あいあいとしたもの。北海道・小樽市でも撮影されたが、そこで2人は〝ある初体験〟をしたという。

「ホワイトアウト(雪や雲によって白一色に視界がさえぎられてしまう現象)に遭ったんですよ。生まれて初めて経験しました」と中村。薬丸も「朝、ロケ現場に向かう際、(宿泊先の)ホテルから向かいの家が見えなくてビックリ。撮影もいったん中断するほどでしたね」と驚いた様子だった。

 もっとも、薬丸は恩恵にもあずかれたようで…。

「僕だけクランクアップした足で帰る予定だったんですが、飛行機が飛ばなくなり、もう1日泊まることになったんです。1日長く小樽でいたので、オススメのラーメン屋さんに行くなど、楽しめました(笑い)」

 同映画は、いろいろな思いが詰まった作品に仕上がったようだ。