テレビ朝日社員の玉川徹氏が7日、「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、国会議員に支給される毎月100万円の文書通信交通滞在費(文通費)について言及した。

 番組では文通費について与野党各党の意見が割れていることを紹介。日割り支給については与野党とも賛成しているが、使い道の公開、領収書の添付については野党が賛成しているものの、与党は慎重な姿勢を示し、未使用分の返納については日本維新の会、国民民主党が賛成だが、自民党は慎重な姿勢だ。このため、今国会では法改正が見送られる見通しとなった。

 玉川氏は「やっぱり問題の本質がわかっていないですね。なぜ、領収書添付が必要という話を我々がずっとしていたかというと、透明性が必要なんですよ。透明性がなければ政治を信用できないから。今、与党でも『政治の信頼を取り戻す』とよく言ってますが、取り戻すんだったら、一丁目一番地が透明性。その枠の中に文通費もある」としたうえでこう提案した。

「僕は極端な話、何だったら月100万円じゃなくてもいいと思ってますよ。我々も月にいくら使いますというような予算の使い方はあんまりやらない。半期とか通期とかで予算は組みますからね。今の文通費は通期で1200万円ですが、1500万円でもいいと思います。その代わり、全部公開して、使い道がおかしいということになれば、決算委員会など新たに作ってもいいし、与野党でちゃんとチェックすればいい。そういう環境をまず作ること」

 続けて玉川氏は「百歩譲って、(未使用分の文通費は)返さなくていいから、透明性を高めてチェック&バランスが働くようにしてくれと。その後、次に金額とか返すとか変えればいい。一気に全部やろうとするとみんな慎重になっちゃうんで、まずは公開、ここだけを突破してほしいと思います」と強調した。

 
 さらに、過去に国会議員から直接聞いた文通費の使途についてもこう明かした。

「参議院議員で次は立候補しないと決めていた人なんかは、残りの4年間は(文通費が)使い放題で『ワインをいろいろ買っちゃった』という人もいた。本来はそういう使い道じゃないんですよ。そういうことを正々堂々と僕にしゃべっちゃうようなものですから、使途の公開だけはしてほしい。自民党の人達もよく聞いてほしい。政治の信頼のためですから」

 今国会で法改正が見送りの見通しとなり、次の法改正へ向けた議論は来年春となる見込みだ。