コロナ禍でライブ活動が制限され、音楽業界は甚大な損害を被った。一方で、ライブ配信、ユーチューブ番組など、インターネット配信マーケットが活況となった。

 ライブに行けなかったロックファンの間で注目されたのがユーチューブチャンネル「SOUND ROCKETS TV」だ。ジャパニーズ・ヘビーメタルの秘話から「D’ERLANGER」「X JAPAN」加入前のHIDEのエピソードなど充実したコンテンツだ。主宰者のギタリスト・こーじ隊長ことKOJIの演奏も魅力的だ。

 KOJIは、1980年代のジャパメタブームを牽引した伝説のバンド「44MAGNUM」ギタリストの広瀬さとし〝JIMMY〟のローディー(楽器の手配、輸送、セッティング、メンテナンスなどミュージシャンのサポートをするスタッフ)を務めながら、メタルバンド「MEDIA」で活躍した。

「SOUND ROCKETS TV」の再生回数、登録者数は、メジャーのメタルアーティストを超えるほどの盛り上がり。ユーチューブで新しいファンを獲得したKOJIはファンの期待に応えるべく、自身の音楽を表現するバンドとして新バンド「MEDIA VIBES」を結成した。近年はサポートギタリストとしても、活躍してきた実力派である彼の新バンドは業界でも好評だ。

 また、KOJIはドローンの免許取得など、ミュージックビデオの映像クリエイターとしても積極的に活動しており、映像面でも期待されている。

 KOJIは「ユーチューブで活動をしていく中で、やはり自分の音楽を表現したいというもともとのギタリストとしての思いも強くなりました。これまでのバンド人生の中で一番大きな結果が残せるように、また次世代へつなげていけるような活動もしたいです。また、今の自分があるのは自分の原点であり師匠であるJIMMYさんをはじめ、これまで関わってきた多くの方々のおかげなので、何か自分のバンド活動で恩返しできればと思います」と語った。