元衆議院議員の金子恵美氏(43)が16日、TOKYO MX「バラいろダンディ」に出演。現在問題となっている国会議員の文書通信交通滞在費(文通費)に言及した。

 文通費は日本維新の会の新人議員・小野泰輔氏が、実質4時間で100万円を支払われたことに「普通認められない」と声を上げたことをきっかけに批判の輪が広がった。

 金子氏は「地方議員時代50万円の政務活動費というのがあった。これは非常に細かく領収書を添付して収支報告しなければいけなかった。出しても議会事務局が『これは認められません』と突き返すこともあり、すごく厳格にやっていた」と振り返った。そして「国会議員になったときに突然100万というのが出たときは『ん~』と思った。その額よりも、何に使ってもいい、報告しなくていい、使途が限られていない。そんなのありなのかなって思っていた」と違和感があったと明かす。

 今回、10月31日の一日だけで満額支給されたことに問題視した大阪府の吉村洋文知事は自身が2015年10月1日に辞職した際、満額受け取ったことを指摘され「ブーメラン」などと報じられた。この日、取材に応じた吉村氏は「実際ブーメランだと思う。ブーメランだけど良かった。与党も返金するとなった。われわれが大騒ぎしなければならなかった。反省としては6年前、もっとセンサーを働かせて、きちんと対応できればよかった。社会が良くなればそれでいい」と語った。

 金子氏は「当時、違和感を覚えたけれども、みんなが受け取っているからと受け取ってしまった一人なので、今回のことで一方的に批判はできない立場」とした上で「今回のことで文通費というものがどういうものか広く分かった。一日というものが何よりも問題視されたので、しっかり議論してしていくことも国会改革につながると思う」と内部からの改革に期待を寄せた。

 さらに日割り論が浮上していることには「給与とは違う。むしろ経費なので使った分だけをいただくという形の方が、吉村さんが言った返還とか収支報告に載せるのが一歩だと思う」と持論を述べた。