人事を尽くして天命を待つ――。衆院選(31日投開票)の選挙戦最終日となった30日、無所属で大阪5区に立候補した籠池諄子氏(64)が、大阪市の阪急十三駅前の商店街でマイクを納めた。

 生まれ育った塚本の地で第一声を上げた諄子氏は、隣接する十三をマイク納めの場所に選択。「優しい言葉をたくさんいただいた。お手紙もいただいた。一つの目標に向かって、ことを成し遂げてあとは結果を待つ。すべてお任せです。神様が重い使命を与えるとおっしゃるなら、当選するでしょう。当選しないこともまた、別の道があるということ。ケセラセラで、ただただありがたく幸せな人生だと思います」と振り返った。

 資金不足で公示前に供託金の問題が浮上するなど、ドタバタの出馬劇を演じた籠池氏だったが、夫の泰典氏や家族、関係者らの支援を得て、12日間を戦い切った。出馬会見の際に泰典氏が話していた通りの「手作りの選挙態勢」だった。

 籠池氏は泰典氏が運転する軽自動車で選挙区内各地を精力的に回り、「森友問題の真相究明」や「司法改革」などを訴えた。特に、公明党と支持母体の創価学会に対する批判は強烈で、最終日も「公明党、創価学会だけは潰したい」と絶叫した。

 選挙カーを運転するなど、妻の運動を献身的に支え続けた泰典氏も「自公連立政権は賞味期限が切れている」と批判。「皆さんのアイドルとは言わないが、希望の星、ジャンヌダルクとして籠池諄子を当選させてやって下さい」と最後のお願いをした。

 選挙戦の総括として、恒例の一句を求められると「残り秋 十二日間の 思いかけ」と詠み、夫婦二人三脚でやり切った充実感をにじませた。

 最後はスタッフが集まり「籠池諄子、ばんざーい」と締めくくった。

 同区はれいわ新選組の大石晃子氏、公明党の国重徹氏、共産党の宮本岳志氏が立候補している。