桂文枝が柳家小三治さんを悼む「落語とたわむれているような高座、うらやましい限りでした」

2021年10月10日 20時55分

柳家小三治さん
柳家小三治さん

 人間国宝の落語家・柳家小三治(本名・郡山剛蔵=こおりやま・たけぞう)さんが7日午後8時、心不全のため東京都内の自宅で死去した。81歳だった。故人の意思で密葬が行われた。お別れの会の予定はないという。

 小三治さんは1958年、5代目柳家小さんに入門。69年、17人抜きで真打ち昇進し、十代目柳家小三治を襲名した。
 2014年には、小さんさん、桂米朝さんに次ぐ落語界3人目の人間国宝に認定された。

 本格的な古典落語だけでなく、落語の本編の前に行う前振り部分の「まくら」も秀逸で、「まくらの小三治」の異名をとった。10年からは落語協会会長を務め、真打ち昇進基準を見直すなど落語の活性化に取り組んだ。

 落語家の桂文枝は小三治さんの訃報を受け、「師匠の訃報に『エッ』と驚いて、しばらく言葉が出てきませんでした」。

 神戸で行われた東西落語会で一緒になった際の思い出を振り返り、「師匠のまくらは、時に歴史の勉強になるような時もありました」「あんなふうに飄逸(ひょういつ)と自然に落語とまるでたわむれているような高座、うらやましい限りでした」とその才能を惜しんだ。

 小三治さんの落語協会会長就任時は、文枝も上方落語協会会長を務めており、互いに電話をしていたそうで「高座で見せる感じではなく、本当に真剣に話を聞いてくださり、ありがたかったです」と感謝。

「あの素晴らしい語りを全て携えて一緒に旅立たれたのですから、ただただご冥福をお祈りするばかりです。お世話になりました。ありがとうございました。合掌」としのんだ。

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