落語家の春風亭昇太(61)が5日、東海大学高輪キャンパスで来年4月に新設される人文学部客員教授の委嘱式に出席した。

 静岡出身の昇太は地元にある東海大学第一高校(現東海大学付属翔洋高校)を卒業後、東海大学文学部に入学。そこで落語に出会って大学を中退した過去がある。

 委嘱式でステージに立った昇太は、「若き日に通っていた大学だけに責任を感じる。僕は湘南キャンパスだったんですけど、東海大学のキャンパスに行けるというのを楽しみにしています」とあいさつした。

「落語家として約40年間、培ったことを学生たちに伝えたい」という昇太だが、現在、司会を務めるバラエティー番組「笑点」(日本テレビ系)メンバーの三遊亭円楽と林家たい平も鶴見大学の特命教授として学生に講義を行っている。

 身近な手本を参考にしたいところだが、昇太は「まだ、今回のことを報告してないんですよ。円楽師匠とたい平さんも大学で講義しているけど、『僕も客員教授になったから、どうすればいいか教えてくれ!』って言うと、上から目線で言ってきそうなのでまだ黙ってます」。

 一方で「円楽師匠はいろんな大学で教えているんですよ。だから、僕もやっているんだってことを言ってやりたいですね!」と、なぜか円楽への強いライバル心を露わにした。

 来年4月の人文学部新設に先駆けて11月22日には特別講義を行う予定。講義内容は一任されているとのことで、昇太は「今の学生さんたちは落語を聞いたことがない人も多いと思うので生の落語を披露したり、私が城郭研究を趣味にしているので、学生たちと城郭めぐりするのもいいですね」。

 最後は「東海大学の客員教授とかけまして、ストライキと説きます。そのこころは『こうぎ』(講義、抗議)します」となぞかけし、自ら委嘱式を締めた。