現在執筆中のヘンリー王子(37)による回想録をめぐり、英王室は人種差別発言をしたとされる王族の名前を暴露するなど、王子側が新たな攻撃を仕掛けるのではないかと神経をとがらせていると英紙サン(米国版)が1日報じた。

 英王室専門家ペニー・ジュノール氏は同紙に、ヘンリー王子は息子・アーチーくんの肌の色をめぐり、今年3月のオプラ・ウィンフリーとの単独インタビューで、ある王族から人種差別発言を受けたと訴えたことについて、「自らその王族の名前を明かすよう極度の圧力がかかっている」と語った。


 ジュノール氏は「出版社は当然、注目される誰が差別的発言をしたのかなど、大金を投じた見返りを求めている」と指摘。出版社はヘンリー王子にすでに1500万ポンド(約22億円)の前払金を支払っているという。

 同紙はまた、王子が執筆にあたり、亡き母・ダイアナ妃の人生の軌跡を追って同妃の知人らと接触するなど取材を進めているとし、執筆の大部分はゴーストライターの手にゆだねられるだろうが、王室関係者はヘンリー王子の予想以上に積極的な取材姿勢に驚いているとしている。

 そのため、回想録がダイアナ妃の離婚に触れる場合、「チャールズ皇太子とカミラ夫人が悪者として扱われることを王室は懸念している」とジュノール氏は同紙に話した。