東京五輪・パラリンピックのホストタウンによる「復興ありがとうホストタウンサミット」が14日、オンラインで行われた。

 東京大会では地域活性化と国際交流を目的に各自治体がホストタウンとして活動。しかし、新型コロナウイルス禍によって受け入れは難航し、握手会やサイン会などの触れ合い計画は中止となるケースが相次いだ。そんな状況下で取り組んだ自治体に対し、出席した丸川珠代五輪相(50)は「感染症対策が求められる中で本当に工夫を凝らして合宿を実現してくださったことに心から感謝申し上げたい」と話した。

 各自治体は地元民と選手団のオンライン交流会など開催。ソーシャルディスタンスを取ってコミュニケーションを図るイベントを開催した地域もあった。特に選手に対する「おもてなし」は大好評。宮城・仙台市ではイタリア選手団から「ラーメンが食べたい」と突然リクエストされ、骨からスープを取って急きょ対応したという。さらにアスリートが滞在中に誕生日を迎えた際はサプライズケーキをプレゼント。丸川五輪相は「臨機応変にこたえてくださったのは本当に大きな思い出になる。おもてなし以上の心を込めた対応は本当に世界が高く評価してくれたと私も改めて感じた」と感激した。また、ノルウェーの選手団から「おもてなしが本当に素晴らしい」「相手の立場に立って何ができるかをとことん考えてくれた」と感謝の声があったといい、金メダルを取った選手がいの一番にホストタウンの関係者にメダルを見せに来たエピソードも明かした。

 丸川五輪相は「オンラインの持つ力の大きさを改めて感じられた。被災地の皆様の温かさ、食、文化の豊かさを世界に発信できた」と改めてホストタウン成功を喜んだ。