まだまだ“くまモン効果”は続いている!

 演歌歌手・松山順の「球磨の女(ひと)」(2013年9月発売)が、「ここ半年で1万枚を超える売り上げなんです」(所属レコード会社担当者)と驚きの注文増になっているという。

 熊本県球磨郡あさぎり町出身の松山は、波乱の人生を歩んできた。大ヒット曲「若いお巡りさん」(1956年)などで知られる演歌歌手・曽根史朗(91)の付き人を3年務めた後、健康食品のビジネスを手がけたが失敗。さらにロケバスのドライバーなどを務めた後、「球磨の女」をリリースした。

 12年9月から「ふるさと球磨観光大使」を務めている。同曲は熊本の自然を駆けめぐるくまモンをイメージし、自身が作詞・作曲。昨年7月の熊本豪雨以降、CD注文が殺到しているという。

「ジャケットに写るJR肥薩線の第二球磨川橋梁が、豪雨で川が氾濫して流されてしまったんです。鉄道ファンの撮影名所だったこともあり、口コミで松山のジャケットが注目され、鉄道ファンから1000以上の問い合わせがあり、1万枚を超える売り上げにつながった。球磨観光大使の松山を、くまモンが応援してくれていることも大きいと思います」(前同)。また「八代ぬけて 列車は走る 球磨川沿いを」という、SLへの思いを歌ってる歌詞も、リリースから8年近い歳月を経ての人気につながっている。松山は「小学校時代から見ていた橋でした。思い出がありジャケット写真にしましたので、悲しい気持ちと救われた気持ちでとても複雑です」とコメントを寄せ、一日も早い復興を願った。ジャケットに映るくまモンも反響を喜んでいるようだ。