大阪市長で日本維新の会・松井一郎代表(57)が20日、市役所で報道陣の取材に応じ、横浜市長選挙(8月8告示、22日投開票)について言及した。

 この日、日本維新の会の松沢成文参院議員が会見を開き、無所属での立候補を表明した。

 松井氏は松沢氏と直接話し合ってはいないが、片山虎之助代表と馬場伸幸幹事長から話を聞いたとした上で、「非常に残念。任期も4年あるし、神奈川県知事だったので地方自治もご存じ。考え方も一致しており、参議院で頑張ってもらいたかった。党の勢力としても1議席を失うのは痛手」と無念さをにじませた。

 それでも「今、チャレンジしなくてもいいんじゃないのと思いましたが、松沢さんの事情で腹を決められた。立候補は権利なので止められない。完全無所属でやりたいということなので、われわれは一切コミットしない」と述べた。

 日本維新の会はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致について推進の立場だが、松沢氏は「横浜の混乱はカジノの是非をめぐって起きている。横浜はカジノを辞めるべき。やめるのであれば代案を示さないと無責任だ」と反対の立場を示した。

 これに松井氏は「横浜には、山下ふ頭には(カジノは)似合わないと。日本でのIRの必要性は否定しないということでした。これも横浜の人には分かりにくいよね」とチクリ。

 続けて、立候補を表明した10人のうち、IR賛成派は現職の林文子市長と元衆院議員の福田峰之氏だけという状況に「反対の人があれだけ出たら、IRが争点になったら賛成が勝つんじゃないの? 争点にならないと思いますよ。だって、反対が6人も7人も出て、現職が賛成ならIRを争点にしたら現職が有利。争点にしたらいかんのやないか」と語った。