国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)が16日に予定する広島訪問が迫り、批判の声が高まっている。

 バッハ氏の広島訪問を巡っては、新型コロナ禍が極めて危険な状況にある東京で緊急事態宣言が発出されているにも関わらず、国民に自粛が求められている県境をまたいだ移動となるため非難が集中。訪問に反対する5万人超の署名が広島県内の団体から出された。

 しかし、広島県の湯崎英彦知事は「世界に平和を訴える意義がある」などとしてもろ手を挙げてバッハ会長の来広を大歓迎。こうした姿勢に怒りの声が続々と上がっている。

 ネット上では「バッハの好感度アップのために広島が利用されているな。広島知事は更迭ではないだろうか」「ガッカリ。広島への訪問は今じゃないよね。パフォーマンスで来られても」「県知事も市長もアタマイカれたか。来るなとハッキリ言ってやれよ、ボッタクリのおっさんに」「県民と知事・市長の意識のギャップはいずれ答えが出る。厚遇するのは命取りだろうね」と知事の方針を追及する声が殺到している。

 当初は広島市の松井市長もバッハ会長の訪問を出迎える予定だったが、15日になって「黒い雨訴訟」にかかわる要請で厚生労働省を訪問するため、小池副市長が対応することになった。

 バッハ会長を〝おもてなし〟する側にも批判の矛先が向いているようだ。