経済学者の高橋洋一(65)が14日、自身の公式ユーチューブチャンネル「高橋洋一チャンネル」を更新し4度目の緊急事態宣言の舞台裏について持論を述べた。

「何で緊急事態宣言を出した?」との質問に高橋氏は「不思議だよね。緊急事態宣言というのは本来の趣旨だったら医療崩壊させちゃいけないから。重症者がすごく増えてるとか死者が増えてる時には仕方がない。それ以外の時にやっちゃったのが今回」と指摘した。

 続けて「要するに感染者数は増えてるけど、ほとんどは若者だから。若者は交通事故と比べると死亡のリスクというのは交通事故よりはるかに低い。交通事故より低いのに感染者が増えてるからと言って緊急事態宣言するのは交通事故を恐れて交通をストップするのと同じようなもんでしょ」と皮肉を交えて語った。

「リスクがないのに感染者が増えたからやっちゃったというのが大間違い。(ワクチンで)60歳以上になると感染者、死者、重症者も減ってる。ワクチンがうまくいってることを理由にすれば感染者は増えてるけど、ここは緊急事態宣言をする必要はないってはっきり言えたレベル」と断言した。

 それでも緊急事態宣言発令されたのは「まあ小池さんがうまかった」と小池都知事の存在を指摘。「小池さんがうまいこと狸寝入りして都議選勝っちゃったでしょ。都議選勝ったあとすぐ二階さんと山口さん公明党の(所に)ばーっと走って『選挙の話だ』って言ってるんだけど緊急事態宣言(五輪)無観客って言ってるんだよ。(なんで緊急事態宣言を出したい?)都民ファーストの公約で緊急無観客ってずっと言ってる(から)。だから緊急事態宣言をさせると無観客にすぐなるからそれを狙ったわけ」と話した。

 続けて「だからその後すぐ尾身さんの所も行ってる。これは素早い。政府の方は都議選で負けてオタオタしている隙にサーッと回っちゃってそこで根回しが終わっちゃった。急転直下、小池さんにやられて緊急事態宣言無観客って話になっちゃった。役所のほうは『えー』って慌てて十分な検討なしでやっちゃったって世界」と小池都知事にしてやられたと推察した。

 高橋氏は「合理的な判断ができなくなってる人がいて小池さんはそこの所に働きかけて自分の政治的プレステージ、立場を非常に上げたというところじゃないですか」と話した。