ロンドン五輪ボクシングミドル級金メダリストで、現WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(35)の投稿により、テレビ朝日は蜂の巣を突いたような騒ぎになっている。東京五輪開幕前に「金メダリスト総選挙」を放送しようとしたのだが、「順位づけするなど、失礼極まりないな」と批判されたのだ。これを受けこっそりタイトルを変え、「総選挙」の3文字を外さざるをえなかった。

 騒動の発端は村田のフェイスブックだ。8日に「金メダリスト総選挙 歴代オリンピックで凄いと思う人ベスト30という番組からの出演依頼 ランクインしたそうです そもそもテレビに出るつもりがないので、出演しませんが 全選手が死に物狂いで獲得した金メダルに順位をつけるのか…」と書き込んだ。

 さらに「放送権を持っている競技とか、スポンサーメリットのある選手を祭り上げてきたからこそ、同じ金メダルに価値の差を生み出してきたんじゃないか ましてや番組で金メダリストに順位づけするなど、失礼極まりないな」と怒りが収まらない様子だった。

 村田がいう「金メダリスト総選挙」とは、テレ朝で20日午後6時45分から3時間にわたって放送される大型特番のこと。「1万2000人が選ぶ! 私が感動した金メダルはこれだ!」というタイトルで放送と公式サイトで公表されている。どこにも「総選挙」の文字はないが…。

「当初予定していたタイトルは『国民1万2000人がガチ投票! オリンピック金メダリスト総選挙』。テレビ誌などには締め切りの関係でそのまま掲載されています。村田の投稿を受け、世間からの批判も相次いだためタイトルを変えざるをえなかったのです。当然、内容も変更を強いられているようです」(テレビ局関係者)

「――総選挙」というのはテレ朝が誇る看板企画で、過去には「戦国大名総選挙」「プロレス総選挙」などが放送され、高視聴率を獲得した。今回も同じノリで金メダリスト総選挙を放送しようとしたようだが、村田の批判を浴びて撤回に追い込まれたようだ。