アジア人を侮辱するような言動を撮った過去の動画が流出して炎上した米歌手ビリー・アイリッシュ(19)が21日(日本時間22日)、文書で経緯を説明し、謝罪した。米芸能サイト「TMZ」が伝えた。

 問題の動画はケータイアプリ「TikTok」のあるユーザーがビリーの動画の一部を抜粋し、編集して投稿したもの。ビリーが中国系を侮辱するスラングを使ったり、アジア人特有の英語訛りをなじるように話す映像をまとめたものだ。

 ビリーはその動画が13歳か14歳の時のものと説明。その上で、「当時の歌の歌詞の言葉を口にしたもので、アジア系コミュニティーの人たちへの蔑称だとは知らなかった。情けなくて恥ずかしい。そんな言葉を口にした自分に吐き気がする」と後悔の念を示した。

 続けて、その蔑称を耳にしたのはその歌詞が初めてで、自分の家族や周りの人たちはそんな言葉は使っていないとした。

 また、アジア人の英語アクセントを侮辱したとされる部分についてビリーは、そんな意図は全くなかったと釈明。その口調は自分独自のもので、当時ペットや友人、家族らに使っていたと主張した。

「どう解釈されたとしても人を傷つけるつもりは全くなかった。結果的に傷つけてしまった人がいたなら、とても心が痛みます」と謝罪した。

 問題の動画は「#ビリーアイリッシュ追放」というハッシュタグと共に拡散。多様性を訴え、若者たちにカリスマ的人気のビリーにとって、ローティーン時代のものとはいえ、人種差別的言動とみなされる映像の存在は大きな痛手となった。