食糧危機とフードロスを救う?一石二鳥の「昆虫食」

2021年06月03日 19時58分

コオロギっぽくないオシャレなパッケージだ

 6月4日は〝虫の日〟。近年、昆虫食が話題だが、なかでも地球を救う!?と注目されているのが食用コオロギだ。2013年に国連食糧農業機関(FAO)が人口増加に伴う食糧問題の解決策として、栄養価が高く環境負荷が少ない昆虫食を推奨する報告書を発表したことで一躍脚光を浴びたが、当時はまだキワモノ的な扱いだった。

 昆虫食歴23年で昆虫食レストラン「アントシカダ」(東京・日本橋)を経営する篠原祐太代表は「14年に『ラーメン凪』とコラボし、コオロギでだしを取ったラーメンを発売したところ、『けしからん』と店にクレームが入り、虫を食べることに全く理解がなかった」と振り返る。

 そんな世間の風向きが変わったのは、20年5月に無印良品がネットストアで先行販売した「コオロギせんべい」。「通常、食用コオロギは1キロ当たり1万5000円程度と高価だが、1袋190円という手ごろな価格もよく、一般に認知されたことで非常に意味のある商品だった」と分析する。

 同せんべいを共同開発した徳島大学発ベンチャーの(株)グリラスは、食用コオロギ生産量日本一を誇る。渡邉崇人代表は「ご注目いただき社会が変わった。ネットで常に売り切れ状態で供給が追い付かない。16年にコオロギの研究を始めた当初は、研究者仲間からも白い目で見られていたのに…」と、うれしい悲鳴だ。同社では食糧危機とフードロスという相反する課題に立ち向かうため、廃棄されるものをエサとして食べ、動物性タンパク質として生まれ変わる食用コオロギを量産化している。

 4日には初の自社ブランド「シートリア」として食用コオロギを粉末状にして練り込んだクッキーとチョコクランチを発売。虫を姿のまま食べるのは抵抗があるという人にも受け入れられそうなので、究極のプロテインとしてコオロギが生活の中で当たり前になる未来も近いかも!?

関連タグ: