女優・釈由美子がコロナ禍“予言”映画で海外デビュー「公開していいのか葛藤あった」

2021年06月02日 11時30分

東京五輪の開催是非についても語った

 女優の釈由美子(42)がカナダのホラー映画「ロックダウン・ホテル 死霊感染」(7月2日公開)で海外デビューを果たす。それを記念してインタビューに応じた。殺人ウイルスの感染爆発が物語の同作は、まるでコロナ禍を“予言”したかのような作品だ。そんな映画に出演することへの葛藤、そしてチケットまで購入した釈の東京五輪についての考えを聞いた――。

「接見室みたいですね」

 感染予防対策で記者との間を隔てたアクリル板を見た釈はそう話し、笑わせた。

 芸歴24年で海外映画に初挑戦したのが「ロックダウン――」だ。ホテルの一室で謎のウイルスの感染爆発が始まるホラーストーリー。感染者は苦しみながら狂暴化し、数時間で死亡する。釈は日本人妊婦を熱演した。

 コロナ禍前の2019年1月、カナダの第2の都市モントリオールで撮影された。

 釈は03~07年にNHK語学番組「英語でしゃべらナイト」にレギュラー出演した経験がある。「そこから何年もブランクがあって、全く英語を使わなくなっていた」ため、半年間、英語を猛勉強。モントリオールへマネジャーを同行せず、一人きりで行った。

 だが、現地に着いて驚かされた。

「モントリオールの言語はフランス語でした。(キャストやスタッフが)何を言ってるかほとんど分からなかったですね(苦笑)」

 カナダは北米に位置するが、モントリオールはその街並みから「北米のパリ」と称され、公用語はフランス語だ。

「言葉の壁は感じたけど、2週間くらい現地にいて共演者の方、スタッフの方とようやくうまく話せるようになった。気持ちがあれば、身ぶり手ぶりでも伝わるんだなと」

 同作は世界各国で先行公開。ウイルスの種類は違うが、そのストーリーがコロナ禍を“予言”したと各国がザワついた。

「ビックリしました。(現実の世界が)映画のような世界になったので…。作り手側が意図してない付加価値がつきました。コロナ禍でみなさんが大変な時を狙って、あざとく作ったというふうに思われたくない。(日本で公開して)いいのかなと葛藤がありました」

 同作の監督やプロデューサーに聞いてみると、先行公開された国の観客は「エンターテインメントとして線を引いて見てくれている」と言われ、少しホッとしたという。

 一方、そのコロナ禍が直撃して開催が危ぶまれる東京五輪・パラリンピック大会では、「決勝の陸上のチケットが当たっています」と明かす。「子供と主人の3人の席が2回分、計6枚当たりました。けっこう良い席で、けっこう良いお値段」

 ただ、五輪に対する世論は「中止派」が多い。釈もどちらかというと、否定的なようだ。

「(政府は五輪を)安全、安心と言っているけどそれはあり得ないんじゃないかなあ。(開催をめぐる)落としどころは難しい」と言葉を選びつつ、「国民の命あってです。皆さんが望まないのであれば、無理に強行突破しないほうがいいんじゃないかと個人的には思います」とちょっぴり寂しげだ。

「ロックダウン――」については、「ホラー好きの方も、そうでない方も、今夏見ていただいて涼んでもらえたら」とアピール。ただ、コロナ禍で公開が延期される作品が後を絶たないだけに「無事に公開できたらこんなありがたいことはないですね」と、まずは封切りを迎えることを願った。

☆しゃく・ゆみこ 1978年6月12日生まれ。東京都出身。身長164センチ。97年に芸能界デビュー。抜群のスタイルでグラドルとして活躍。主演映画「ゴジラ×メカゴジラ」(2002年)、テレビ朝日系主演ドラマ「スカイハイ」(03、04年)など、出演作は100本を超える。15年10月に実業家と結婚。翌年6月に男児を出産した。

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