東京都議会本会議の所信表明演説で東京五輪・パラリンピックについて「安全安心な大会運営に全力を尽くす」と話した小池百合子東京都知事だが、演説中に都議たちがざわつく場面があった。

 東京五輪・パラリンピックをめぐって、代々木公園をパブリックビューイング(PV)会場にしようとしていることが批判されていた。新型コロナウイルス感染対策には人流を抑えることが重要とされているが、PVは人を集めてしまうからだ。

 小池氏は演説のなかで、「最大の武器がワクチン」と指摘し、「代々木ライブサイト会場をワクチン接種会場にする予定です」と明かし、議場をざわつかせた。都はすでに築地市場の跡地を警察や消防関係者を対象としたワクチン大規模接種会場にすると発表していた。築地跡の会場は6月末で閉鎖となるので、2回目の接種会場として代々木公園のPV会場を使うというのだ。

 都政関係者は「批判されているものをあえて使うというのは、これは小池氏らしい発想です」と舌を巻いていた。