中国クロスカントリー死亡事故 6人救った「羊飼いのおじさん」がヒーローに

2021年05月25日 12時31分

羊飼いのおじさんは気候を熟知していた(写真はイメージ)

 中国甘粛省白銀市で22日に行われた100キロクロスカントリー大会で、低体温症と見られる症状で21人が死亡した。悪天候のなか大会を強行した白銀市政府へ批判の声が高まるなか、6人を救助した地元の〝羊飼いおじさん〟に中国で称賛の声が上がっている。

 標高2000メートルの山岳地帯に差し掛かるころにはひょう混じりの雨が叩きつける悪条件。白銀市気象台が事前に主催者側に悪天候予報を通知していたという証言も飛び出すなど、主催者への非難は高まるばかり。それとは対照的に、勇気ある行動に拍手が送られているのが、トップ6で唯一生き残った張小涛選手ら6人を救出した、常生村の羊飼い・朱克銘氏だ。

 中国メディアは朱氏を取材。試合当日、羊の放牧をしていると雨が強くなったため、休憩所を兼ねる洞窟に戻っていた。すると、洞窟からさほど離れていない場所で一人が動けなくなっているのを発見。嵐のなか朱氏は飛び出し、足がけいれんして動けない選手を洞窟に連れ、火を起こし、マッサージをした。その後、再び洞窟を出て捜索するなどし、計6人を救出。濡れた服を脱がせ、毛布で温め、発見当時、意識がなかった張選手は回復した。

 また常生村の住民は、夜通し捜索活動に加わったという。朱氏は「誰だってあの状況にいたらそうしていましたよ」とサラリと話している。朱氏の活躍に、中国SNS上では「羊飼いのおじさん、本当にすごいです」「善良な人だ」と称賛の声が並んでいる。

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