ワクチン大規模接種“大手町ラビリンス”の攻略指南 安心ルートは「竹橋の4」

2021年05月25日 11時30分

自衛隊東京大規模接種センターの案内をする職員

 自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターでの接種が24日、東京と大阪で始まった。東京の会場である大手町合同庁舎3号館は、大手町の外れの入り組んだ場所にある。最寄りの大手町駅は“ラビリンス(迷宮)”といわれる地下通路で、案の定、道に迷う高齢者が多数いた。ただでさえワクチン接種に不安いっぱいの中、余計な悩みを抱えないで済む“最短ルート”を検証した。

 政府は7月末までに高齢者の接種完了を目標に掲げており、感染抑制の切り札としている。自衛隊を動員しての大規模センターの設置は、菅政権の命運を握るといっても過言ではない国家プロジェクトだ。

「一刻も早くワクチンを打って、安心したい」と予約枠はすぐさま埋まり、心待ちにしていた人が多かったが、唯一の懸案となっていたのは、会場までの動線だった。

 東京の接種会場となった大手町合同庁舎3号館には、最寄り駅が2つある。一つは東京メトロ東西線の竹橋駅。もう一つは東西線のほか半蔵門線、丸の内線、千代田線、都営三田線が通る大手町駅だ。

 大手町駅で降りた場合、会場の最寄りとなる出口は「C2b」。ここから出れば、会場は目の前なのだが、この出口にたどり着くまでがとにかく大変なのだ。

 なにしろ大手町駅は通路が入り組んでいて、出口は40か所以上ある。地下は分かりにくいからと、やみくもに地上に出れば高層ビルが立ち並び、瞬く間に方向感覚を失うこと必至。会場から最も離れた出口(B10)から歩いた場合、その距離は1キロ以上にもなる。

 この日は下見組も現れたほどで、防衛省や東京メトロは、地下通路に100枚近い会場への案内表示を張り、誘導員も配置したが、それでも“大手町ラビリンス”に迷い込んでしまった人が多数現れた。初日とあって、多くの報道陣が大手町駅の各所で取材していたため、道を尋ねることもできたが、今後はそうもいかなくなってくる。

 東京メトロは“大手町ラビリンス”の攻略について、「壁に張ってある案内表示に従ってください」と指南しているが、「C2b」出口に近い千代田線利用者以外は、とにかく歩く距離が長くなるのは避けられないところ。ここは思い切って、大手町駅を回避するのが賢明ともいえる。

 その場合、一番分かりやすいのは竹橋駅の「4番」出口だ。この出口は会場の目の前にあり、竹橋駅で西船橋寄りの改札を降りれば、出口を間違えたとしても会場は目と鼻の先とあって、迷子になることはない。とはいっても東西線に乗るために大手町駅で乗り換えると、路線によってはここでも“大手町ラビリンス”に迷い込む可能性があるので、気を付けたい。

 次に分かりやすいのは、東京駅丸の内南口のはとバス乗り場から出ている会場直通のシャトルバスだ。東京駅も不慣れな場合、迷子となりかねないが、乗り場は「JPタワー」の目の前。このビルは旧東京中央郵便局で、白いレンガ張りの外観が特徴的。迷っても「丸の内南口」「昔の郵便局」といえば、たどり着くのは難しくない。

 接種に訪れた男性は「行きは竹橋駅で降りました。帰りはバスで東京駅まで行き、昼食を食べて帰ります。大手町は、いろんな線が交差して地下道も複雑だから絶対に竹橋の方がいい」と話した。

 会場までの動線に難はあるものの、接種センター内の運営は自衛隊仕切りとあって、オペレーションは万全だ。視察した菅義偉首相も「自衛隊らしく組織で整然と接種が行われており、ほっとしている」と、この日は1人当たり30分ほどで済み、大きな混乱もなかった。

 接種を終えた女性は「今朝は緊張のあまり朝食後に吐いてしまったけれど、熱は出ていないのでスムーズに終わった。自衛隊の方にやってもらっているから頼もしいというか、安心感がありますね」と笑顔を見せた。

 この日は試運転で、対象は都内在住者5000人だったが、6月7日からは埼玉、神奈川、千葉県在住者にも拡大され、1日当たり最大1万人となる。今後、新たな動線が導入される可能性もあるが、慣れないワクチン接種で不安を抱える中、余計な心配をしないためにも、会場には余裕を持って訪れたいところだ。

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