東京五輪開幕が約2か月後に迫る一方で、新型コロナウイルスのワクチン接種が一向に進まぬ日本の現状について19日、米メディア「アクシオス」が「日本に差し迫ったコロナ五輪の悪夢」と報道。日本政府の体たらくをあげつらった。

 記事では、コロナ感染者数が再び増加するなか、日本が先進国に比べ予防接種率が異常に低く、完全に接種を終えている割合が人口のわずか1・7%であることを指摘。十分なワクチン供給を確保したにもかかわらず、多国籍検査を終えた海外製ワクチンをさらに追加検査したり、医師と看護婦だけが接種者となるなど、古いルールに縛られ進まないと問題点を挙げた。

 さらに五輪開催反対の声が強くなっていることを解説。医療団体が五輪中止を政府に求め、海外チームのキャンプ予定地の40市町村は受け入れを断念。59・7%が世論調査で五輪を中止すべきと考え、楽天の三木谷浩史会長兼社長(56)は「リスクが大きすぎる」と語ったことなどを記述した。

 現状をふまえ「一時はパンデミックに苦しんだ米国が予防接種の世界的リーダーへと、正しい方向に進んでいる一方で、日本は反対方向に進んでいる。アスリートや日本から五輪の夢を失わせるかもしれない」と言及。五輪を悪夢に変える日本のダメっぷりを指摘している。