たどり着けるか!?ワクチン接種“東京会場”は「大手町ラビリンス」 高齢者が迷子に

2021年05月18日 11時30分

大規模接種センターとなる大手町合同庁舎3号館

 自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチン大規模接種センターの予約受け付けは、初日の17日から希望者が殺到した。大阪会場分は午後1時の開始から約25分間で用意した約2万5000件全てが埋まった。東京会場も午前11時の開始から約9時間で、5万件のうち約4万1000件の予約が入った。しかし、東京会場は都民でも把握している人はあまりいない“大手町ラビリンス(迷宮)”だ。高齢者は会場にたどり着けるのか…。

 東京、大阪会場では24日の開設に向け、設営や医師、看護師らの研修など大詰めの作業が進んでいる。大手町合同庁舎3号館を使う東京会場では、高齢者への配慮から階段に手すりを取り付けるなど庁舎を改装。予診票の確認から接種後の副反応のチェックまで同じ階で完結できるようにした。

 東京会場を視察した中山泰秀防衛副大臣は「順調に進んでいる。安心できる会場づくりを目指していきたい」と述べた。

 会場との電話による予約システムはなく、高齢者にとっては慣れないインターネットの専用サイトと対話アプリLINEを通じた予約のみ。なんとか予約ができたとしても、都心に不慣れな高齢者には戸惑いの道が待ち受ける。東京会場の一帯は再開発対象エリアで“大手町ラビリンス”とも呼ばれる区域にあるからだ。

 防衛省の案内では、最寄り駅として東京メトロ東西線の竹橋駅と同メトロや都営地下鉄の大手町を挙げており、それぞれ徒歩2分と3分としている。アクセス良好に見えるが、議員秘書は「大手町の合同庁舎3号館は寂れていて、分かりづらい場所にある廃虚みたいなところ。合同庁舎3号館といえば、霞が関で国交省が入る庁舎と勘違いされ、相当数、間違える人が出るでしょう。大手町駅も千代田線ならまだしも丸の内線や東西線からだと、遠過ぎて迷子になるのでは」と懸念する。

 実際、歩いてみると3号館は入り組んだ場所にあり、目の前には日本経済新聞本社や経団連本部の経団連会館のビルがそびえたつ。竹橋駅や千代田線の大手町駅からは案内に従えば、たどり着けそうだが、半蔵門線や丸の内線、都営三田線の大手町となると、500メートル以上も離れており、なおかつ地下通路は迷路のように上下左右に入り組んでおり、どこを歩いているか分からなくなる。

 この“大手町ラビリンス”は端から端まで徒歩約15分。高齢者ならその倍以上の時間がかかるかもしれない。しかも、地下通路はそのまま東京駅、二重橋前駅や日比谷駅など違う駅にもつながっており、トータルでは約20キロほどにわたる壮大な地下街だ。

 前出の秘書は「1日最大1万人も接種すると意気込んでいるので、スタートすれば、大手町駅構内は多くの人であふれ、混乱必至でしょう。朝のラッシュ時で車内はさらに人が増えるし、たどり着けずにトラブルになるケースも出てくるでしょう」と指摘する。

 政府は会場とJR東京駅を結ぶバスも運行する予定だが、まだ案内は出ていない。

 大混乱となる状況を予想してか、竹橋駅前のKKRホテルでは、接種がスタートする24日の前日から「コロナワクチン接種応援プラン ワクチン接種時の通勤ラッシュを避けて」と題し、休憩、宿泊プランの予約を受け付けているほどだ。

 大阪では、同市北区の大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)が会場となっている。

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