突然の線路撤去に廃線マニア涙…JR北王子線「残された500メートル」

2021年05月05日 12時50分

撤去された北王子線

 廃線マニアや鉄道マニアの間に衝撃が走っている。「北王子線」(東京都北区)に残されていた線路が突然撤去されてしまったのだ。同線は「高層マンションに突っ込む廃線跡を撮れるポイント」「グリーンベルトのごとく敷設されている廃線跡」などとして知られていた。

 廃線マニアの男性は「北王子線の魅力は高層マンションに線路が突っ込むところでしょう。でも、まだ王子駅から日本製紙の工場のあったところまでは、線路が残されていたので安心しました。線路の撤去は2月になってから始まっていました。安比奈線もそうでしたけど、廃線は突然、架線が撤去されたりレールが撤去されたりするので、撮影をするのは大変ですよね」と語る。

 北王子線は、田端信号場駅(東京都北区)と北王子駅(貨物駅/同区)を結んでいた日本貨物鉄道(JR貨物)の路線で、東京都区内に残されていた最後の非電化区間だった。4キロほどの短い路線だったが、北王子駅までは、コンテナ車をけん引したDE10型地ディーゼル機関車(JR貨物所属)が一日4往復していた。

 北王子駅に隣接していたのは、日本製紙物流東京事業部北王子倉庫だ。ここには宮城県にある石巻駅から紙製品が運ばれていた。昔から、北区には、数多くの印刷工場があったのだ。

 しかし、日本製紙によって北王子倉庫が廃止、売却されることが決まると、同線は廃線となる。最終運行は2014年3月(廃止は同年7月)

 廃線マニアなどからすれば、今後の動向が気になるところだ。線路は王子駅から分岐して右にカーブを描いているが、王子駅から続いている新幹線の高架下のちょっと先まで、500メートル余りの線路が残されている。

 北王子線に残されている線路がいつ撤去になるかは分からない。まだ、隣を走る京浜東北線などの車両を入れ込んで撮ることもできるし、赤くさびついたレールも味がある撮影スポットだ。