自民党の二階俊博幹事長が15日、TBSのCS番組収録で、7月に開幕する東京五輪・パラリンピックについて、新型コロナの感染状況次第で「中止も選択肢の1つ」と発言した、

 二階氏は「五輪は国民の皆さんの同意を得て、盛り上げていくことが日本にとって大事なこと。大きなチャンスだと思うので、是非成功させたい」としつつも、一方でコロナ〝第4波〟の襲来が確実視される現状を踏まえ、次のように述べた。

「これ以上無理だということなら、すぱっとやめないといけない。五輪で感染症を蔓延させたら、何のための五輪か分からない」

 二階氏と言えば、森喜朗氏、麻生太郎氏に並ぶ〝失言王〟で知られる。五輪組織員会の前会長だった森氏の女性蔑視が問題になった際は、ボランティア辞退の動きに「そんなことですぐ辞めると瞬間には言っても、協力して(大会を)仕上げましょうとなるのでは」と発言し、反感を買った。

 前法相の河井克行被告の事件でも、二階氏は「党としても、他山の石として、しっかり対応していかなければ」と〝他人事〟のように述べ「どうかしている」と批判の声が上がった。

 今回の〝五輪中止〟発言もハレーションは大きく、二階氏は釈明する予定というが、ネット上では意外な反応が起きている。

「五輪3か月前に言うな」「アスリートのことも考えろ」という意見もある一方で「珍しくまとも」「いつもと違うな」と一定の〝評価〟をする声も上がっているのだ。

 作家の乙武洋匡氏も15日、自身のツイッターで「観測気球にしても、かなり踏み込んだ発言」と投稿。おなじみ炎上コースとは違う様相を呈している。