立憲民主党の江田憲司代表代行(64)は5日、国会内で開いた会見で、「子ども庁」創設に前のめりの菅義偉首相(72)を猛烈に批判した。

 菅首相は「子ども庁」創設を次期衆院選の自民党の公約にしたい意向を示す一方で、高所得世帯の児童手当を削減、出産無償化の見送りと、子どもや親に厳しい姿勢を示して物議をかもしている。

「(子ども庁創設は)真逆の方向です。児童手当、出産費用無償化、何もやっていません。『子どもが大事だ、子どもは宝だから、子ども庁を』と言って作ろうとしているが、政治利用の臭いがプンプンします」(江田氏)

 枝野幸男代表(56)は、菅首相が「子ども庁」創設に向けて自民党の二階俊博幹事長(72)に指示を出したことに「今の国会中に設立も可能だ。本気ならば与野党協議をしてほしい」と話している。

 子ども政策を一元化する省庁の創設は、もともと15年前、旧民主党政権の政策で選挙公約だったことで知られている。

「二階幹事長や菅総理がトップに(創設の)対応中なのが嘘っぽい。だから我々は『選挙利用だ』『選挙戦術だ』と断じていうんです」

 自身の長男らも関与した「総務省スキャンダル」も一掃しきれていない菅首相。族議員や野党の批判を浴びながら中央省庁の再編をやり遂げることができるのか、注目だ。