本格的な反撃開始となるか。ドナルド・トランプ前大統領(74)が、独自の交流サイト(SNS)を創設することが分かった。トランプ陣営の上級顧問ジェイソン・ミラー氏が21日、FOXニュースのインタビューで明かした。

 トランプ氏は在任中、ツイッターで政策や政権の人事、政敵批判などを次々に発信し、米国内のみならず世界中を振り回した。しかし、支持者による1月の連邦議会襲撃を扇動したとの批判を受けて、アカウントは永久凍結。発信の手段を失ってしまった。

 こうなれば、SNSのプラットフォームを自分で作るしかないというわけか。

 ミラー氏によれば、トランプ氏はフロリダ州パームビーチの別荘で協力者らと連日、会議を行っており、多くの企業が接近してきているそうで「ソーシャルメディアで最もホットなものになるだろう。形勢を一気に変え、誰もがトランプ氏の動向を注視するはずだ」。実現のメドは、今後「2~3か月」だという。

 トランプ氏は2月28日、フロリダ州で保守系団体が開いた集会に出席。大統領退任後、初めての公の場で「民主党は4年後にホワイトハウスを失う。私の“3度目”の勝利があるかもしれない」と2024年の大統領選への出馬を示唆した。

 再選を目指した昨年の大統領選は敗れたとはいえ、7100万票あまりを獲得。今も主張し続ける不正が行われたなどとする陰謀論に根拠はないが、バイデン大統領に「NO」を突きつける米国民は決して少なくない。

 自ら創設したSNSであれば、ルールは自分自身。誰にもジャマされずに陰謀論を支持者に向けて発信できる。24年の大統領選に向けた強力な武器となる可能性もあり、バイデン大統領には頭の痛い事態となりそうだ。