志村けんさん(享年70)の死去から29日で一周忌となるのに合わせ、特別番組が相次いで放送される。

 28日にはフジテレビが「春だ!ドリフだ!みんなあつまれ全員集合!」と題した3時間の特別番組を放送する。同局の「ドリフ大爆笑」「志村けんのバカ殿様」などの他、TBSの伝説の番組「8時だョ!全員集合」「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」のコントも局の垣根を越えて放送されるのは異例だ。

 4月3日には日本テレビが「天才!志村どうぶつ園」を一夜限りで復活させ、特別編「あれから1年!志村園長の蒔いた種が花開いたよ!スペシャル」として放送する。後継番組「I LOVEみんなのどうぶつ園」の司会・相葉雅紀をはじめ「志村どうぶつ園」のレギュラー陣の山瀬まみ、タカアンドトシ、ハリセンボンらが久々に集結する。「一周忌だけど、2番組ともしんみりにならないよう、視聴者に笑いを届ける番組になる」と関係者。

 一方、フジテレビで放送されてきた志村さんの名前を冠した深夜のレギュラー番組は姿を消す。放送中の「志村友達」はコントで共演してきたアンタッチャブル・柴田英嗣、千鳥・大悟を司会に昨年4月にスタート。ゲストを招き、過去の志村さんとのコントを振り返ってきたが、23日が最終回となった。この深夜枠は1996年開始の「志村X」以来、続いてきたが、志村さんは前身番組「志村でナイト」まで、作り込んだセットとコントでこだわり続けた。

「深夜枠では優香や橋本マナミなどのコメディアンヌの才能を発揮させた。特番の『バカ殿』では旬の芸人やタレント、スポーツ選手などを呼び寄せて、慕う人々は亡くなるまでジャンルを問わず増え続けていた」(関係者)

 ゆかりの関係者が集うお別れの会もいまだ開催されていない。関係者は「当初、5月に開催する方向で計画が進んでいたが、コロナ禍でさらに延期になった」という。

 出身地の東京・東村山市に設置される志村さんの「アイーン」ポーズの等身大銅像(7月上旬予定)のお披露目の方が先になりそうだ。