千葉県知事選で、顔面白塗りのピエロに扮し、「千葉県のディズニー化」を訴えた「千葉県全体を夢と魔法の国にする党」の河合悠祐氏(40)が、自身のユーチューブチャンネル上で〝引退〟を表明した。

 開票から一夜明けた22日、河合氏はトレードマークとなっていた白塗りペイントはなく、素顔をさらけ出して、選挙戦を振り返った。

 過去最多8人の候補者で争われた知事選で、河合氏は1万5166票で7位だった。「何の実績もないし、組織力もない中、ほかのメンバーは過去に選挙出たりで、人気も知名度もあったで、最下位かなと。1万票取れればいいやと思っていたが、達成できた。大健闘だったかな」と話す。

 また前回の知事選の投票率が31%と低く、特に若者の選挙離れが深刻な状況だったのを嘆き、自身が〝道化〟となることで「投票率アップにつながれば」との思いもあった。

 結果は38・99%と大幅にアップした。「投票日は非常に大雨で、風も強かったので、難しいかなと思ったが、ほぼほぼ目標に近い数字が出た。ちょっとくらいは貢献できたかなと思っている。目標が達成できたので大満足しています」(河合氏)
 
 普段は人材派遣会社を経営する実業家だけに2つの目標設定をクリアしたことで、満足げな様子だった。

 そのうえで河合氏は「今後についてはゆっくり考えたい。どうなるかわからないが、あまりダラダラやるのは好きじゃない。一度、政治活動としては区切りとして、引退したいなと思います」と政治の世界からは身を引くという。
 
 一方、千葉県民へのメッセージとして、「出馬を決めたのは告示の1~2か月前で、千葉や政治への勉強も足りなかった中で、不愉快に思われた方もたくさんいると思います。次、何か選挙に出る時は充電して、勉強して、万全な状態で出たい」と充電時間をおいての再チャレンジもにおわせた。

 イロモノ扱いされた河合氏だが、「当面、千葉の政治にかかわることはないと思うが、千葉の明るい未来を遠くから見守りたい。夜空の星のかけらとなって、散りたいと思っています。短い間でしたけど、ありがとうございました」と結び、関係各所への感謝の言葉を忘れていなかった。