東日本大震災の行方不明者捜索に陰陽師が参加していた

2021年03月22日 11時40分

海岸の岸壁沿いにともされたろうそくの明かり

 岩手、宮城、福島の東北3県の沿岸部を中心に、甚大な被害をもたらした東日本大震災から10年たち、最もいたたまれないのは、いまだ行方知れずの被災者たちだろう。一瞬にして命を奪われ、家族や友人と無言の再会すらできないまま、今もどこかで眠っている。

 震災発生直後1万3000人余りいた行方不明者数は、震災1年で3150人余り、2年で2600人台まで減った。4年で2600人を切ったが、近年は遺体の身元が確認されるのも数人単位。行方不明者は今も2520人余りいる。遺体が見つかりながら身元不明のケースも約60件ある。

 海上保安庁の潜水士やボランティアの民間ダイバーらは、海中の捜索を長年続けている。そんな地道な行方不明者捜しに当初、人知れず協力していた集団がいる。祈とうや占術といった特殊能力をもつ、民間の陰陽師たちだ。

「陰陽師が何人かで被災地へ出向き、船で海に出て行方不明者を見つけるんです。震災後、定期的に行われていたボランティア活動で、少なくとも震災から2~3年まではやっていたはず」と明かすのはさる関係者。

「お祈りをあげて、海に沈んだ遺体を上に上げるんです。津波にのまれ、心の準備もなく訳分からないまま逝ってしまったわけじゃないですか。そういった方たちに、なぜ死んでしまったのかちゃんと伝え、今はこういう状態なんですよと諭し、成仏させてあげるんです」

 こうした現場経験を通し、徳を積むそう。ただ、ひとくくりに陰陽師といっても、人によって能力の差がある。聞けば「ベテランは熟練していて、遺体をゆっくり、ふんわり上げられるんですが、新人だと一気にブワッて上げてしまったりもする」という。

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