英国の情報番組「グッドモーニング・ブリテン」の司会者ピアース・モーガンが先週、番組中にメーガン妃を猛批判した問題で、同国で放送事業を監督する情報通信庁は17日、視聴者から寄せられた苦情件数が過去最多の5万7121件に上ったと公表した。

 ヘンリー王子&メーガン妃とオプラ・ウィンフリーとの独占インタビューが7日に放送された翌日、モーガンは同番組で同妃が王室での人種差別に苦しめられ、自殺も考えたと発言したことに猛反発。「メーガンの言うことはひと言も信用できない」などと一蹴した。

 同局には放送直後から視聴者の苦情が殺到し、モーガンは9日付で番組を降板した。また、メーガン妃側はモーガンの発言が「メンタルヘルス問題の軽視につながる」などとして番組を放送するITVに正式抗議した。

 一方、情報通信庁が苦情件数を発表したことを受け、モーガンは「たった5万7000件?」とあおるようにツイート。「外を歩いてると、よくぞ言ったと声をかけてくれる人はもっといる。大半の英国民は私を支持している」と続けた。

 実際、英紙ケンブリッジ・ニュースは、モーガンの降板直後から始まった番組復帰を求める署名運動ですでに24万人以上の署名を集めたと報じた。ただし、モーガン自身は「番組復帰はあり得ない」と明言している。

 ちなみに、同庁によると、これまで視聴者から寄せられた苦情の最多記録は4万4500件だった。これは2007年、チャンネル4のリアリティー番組「セレブリティ・ビッグ・ブラザー」で、番組参加者がインド人女優に人種差別発言をしたことだった。