ヘンリー王子&メーガン妃と米司会者オプラ・ウィンフリーとの対談特番が全米で放送される来月7日、英国ではエリザベス女王がスピーチをすることになり、王室関係者は戦々恐々としている。

 ロンドンのウェストミンスター寺院に英王室メンバーが勢ぞろいする恒例の英国連邦記念日は3月8日に予定されていたが、新型コロナウイルスによるパンデミックで中止が決定。代わりに女王が同7日、同記念日を祝う英BBCの番組に出演し、国民に向けてスピーチすることになったのだ。

 ところが、その数時間後(英国時間8日未明)、米国では〝質問にNGなし〟とされるヘンリー王子夫妻の90分特番が米CBSで放送されるというから、「どちらかがわざとぶつけてきたのでは」と話題になった。
 米芸能ニュース「エンターテイメント・トゥナイト」のケイティ・ニコル英王室担当記者は、BBCが放送時間を決めたのはCBSの特番が発表された「何週間も前」だとし、CBS側があえて同じ日を選んだことを示唆した。

 同記者はまた、「もし連邦記念日(の女王のスピーチ)がかすむようなことになれば、女王はとても悲しまれる」とした上で、「王子夫妻とオプラとの対談がここまで注目される中ではそれも仕方がないこと」とした。

 王子夫妻の王室離脱をめぐっては先週、英王室がこの1年間かけた検証の結論を発表。同夫妻が今後王室に戻ることはなくなり、公務に伴う責任や義務を果たすことも完全に不可能であることを女王が確認したとする声明を出したのだ。

 それにより、ヘンリー王子に与えられた海兵隊や空軍、海軍の名誉称号や、メーガン妃が務めるロイヤル・ナショナル・シアターの名誉代表職など、全ての王室任務は女王に返上される。

 この決定にヘンリー王子夫妻は、「正式な肩書の有無にかかわらず、これまで代表を務めてきた組織の支援を続ける。私たちは奉仕に人生をささげることができる。奉仕とは普遍的なもの」と王室に対する声明を発表。王室側はこの声明を女王への〝不遜〟ととらえている。