埼玉・戸田市議選に当選したスーパークレイジー君(34)が19日、市役所で選挙管理委員会(選管)から居住実態の聴取を受けた。〝疑惑の人〟扱いにクレイジー君の怒りが爆発したかと思いきや、ブチ切れたのは妻の方だった。

 先月の市議選で当選したクレイジー君は、今月15日付で「居住実態に疑問がある」と市民から異議申し立てがあった。公職選挙法では立候補する自治体に3か月以上の居住が立候補の条件で、クレイジー君の生活拠点は別にあったのではないかとの疑義が持たれているのだ。

 この日、選管による聴取の対象となったのはクレイジー君と妻の2人。個別の聴取となり、選管委員長を含めた7人から、クレイジー君は生活サイクルや自炊の有無などを尋ねられたという。

 クレイジー君は、選管の事務局長から当選後、「今すぐ辞職すれば、アナタの株は上がる」「裁判になると相手は巨大組織」と宗教団体をちらつかせながらの辞職圧力があったことを暴露していた。

 この事務局長は18日付で異動となり、事実上の更迭処分となったが、ヒアリングでは一切、選管から説明や謝罪などはなかったという。ただ、選管は落ち度があったせいか、「配慮をしていたように感じた」(クレイジー君)と、詰問されたり、高圧的な態度を取られることはなかったという。

 一方で、「なぜ尋問されないといけないのか!」と怒りの声を上げたのは、クレイジー君の妻だ。

「(聴取の)書類が届いたのは前日の夕方5時。やむを得ない事情以外は〝出頭〟してくださいとあって、その時間に無理ですと言っても市役所はもう連絡つかない時間だろうし、警察じゃないのに〝出頭扱い〟。部屋に入ったら『ウソ偽りがないことを宣誓してください』『印鑑を押してください』とかサインを迫られて、印鑑が必要とは書いてなかったし!」と冒頭からブチ切れ寸前だったという。

「(辞職圧力の)謝罪もなければ、意味不明な質問ばかりしてくる。本当は最初に『ここに宗教絡みの人はいませんよね? いたら帰ります』と言おうと思っていた。威圧的な態度を取ったらすぐに帰りますよ、とは言いました」(クレイジー君の妻)

 選管もクレイジー君以上の強烈なキャラ登場に度肝を抜かれたようだが、この日、夫妻への聴取は約2時間半に及び、いったん終了。今後は証拠となる水道、電気、ガスなどの書類精査のほか、クレイジー君の友人への聴取もあるという。選管は30日以内に回答を出す予定としている。