フリーキャスターの辛坊治郎氏(64)が18日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「ズーム そこまで言うか!」に出演。新型コロナワクチンの優先接種に消極的な菅義偉首相に苦言を呈した。

 菅首相は15日の衆院予算委員会で、ワクチンについて「私も高齢者なので〝順番がきたら〟率先して接種したい」と答弁した。これに辛坊氏は「非常に不満」「日本流だなと思う」と指摘し「どこ国だって、トップってそれぞれの軍隊の最高司令官だったりする。国家存亡の危機みたいなのがいつ起こるか分からない。そういう時に政治のトップというのは、健康でちゃんとした判断ができないといけない。国のトップが感染すると国益にかかわるという思いがあれば、真っ先に総理大臣は打つべきだろというのが正しい発想」とコメント。

 さらに政府がワクチン接種に「努力義務」を課していることからも、行政のトップがまず安全で有効であることを国民に示すべきとした。

「菅さんも気持ちとしては一番最初に打ってもいいよ、という意思はあったと思う」と推察したが、「なぜ最初に打たないかい言うと、世論調査だと一時より打ちたいという人が増えてます。その状況の中で総理大臣が先に打つと『上級国民か』とか言われるわけです。その上級国民批判みたいなものが耳に入ってくるし、一番最初に打つというと批判されるのがイヤだから。『自分の番が回ってきたら』と答えるのが、精いっぱい。これはおかしかろう、と」と訴えた。

 少なくとも首相を含めた国務大臣全員がまず接種すべきとした辛坊氏は「ものすごく世論に配慮しすぎというか、上級国民と批判されるのがイヤというおそらくそこ一点だと思います」と悔やんだ。