1位じゃなくてもスゴイ! 日本将棋連盟は5日、2020年の獲得賞金・対局料ランキングを発表し、同年8月に最年少で二冠に輝いた藤井聡太二冠(18=王位・棋聖)が4554万円で4位となり、19年の9位に続いて2年連続でベスト10に入った。1位は豊島将之二冠(30=竜王・叡王)で1億645万円だった。

 同ランキングでは、棋士が獲得したタイトル戦での対局料や優勝した際の賞金、その他の棋戦で勝った際の賞金などの合計金額が発表された。

 プロ棋士の勝又清和七段は「対局料や優勝賞金は棋戦によって違う。タイトル戦では、竜王戦と名人戦が1番高額。そこからランクが下がるごとに賞金や対局料の値段も下がる。藤井二冠は棋聖戦や王位戦の対局料と賞金のほかに、銀河戦の賞金などが加算されて4554万円だったということでしょう。1位の豊島二冠は竜王戦と叡王戦で優勝したほかに、名人戦の7番勝負でも戦っている。それに他の棋戦の対局料も加わって1億という金額になった」と解説する。

 対局で勝てば勝つほど階級が上がり対局料も上がるという仕組みだ。

 昨年、最年少で二冠という史上初の快挙を成し遂げ、多くのメディアで取り上げられた藤井二冠。活躍のイメージが強いだけに、対局料ランキングが4位という結果は意外なようにも感じる。

 しかし、勝又氏は「18歳で4554万円はすごい。豊島二冠やランクインしている他の棋士は30代や20代後半がほとんど。そう見ると藤井二冠は18歳でもう4000万円プレイヤーなのかという感じです。実力も十分にあるので、藤井二冠も他のタイトルを取ればすぐに1億円プレイヤーになれる」と話す。

 藤井二冠が〝億の男〟になる日はそう遠くはなさそうだ。