「第78回ゴールデングローブ賞」のノミネーションが今週発表された。昨年はコロナ禍で劇場上映が大幅に減少する一方、ステイホームにより飛躍的に契約者数を伸ばした動画配信サービス、ネットフリックスの作品が大躍進。今回はネトフリが各部門を圧倒した。

 映画部門ではネトフリ製作の「Mank/マンク」がドラマ作品賞、男優賞、監督賞を含め最多6つの候補に。

 本作は映画史に残るオーソン・ウェルズの名作「市民ケーン」(1941年)の共同脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツの伝記映画。ゲイリー・オールドマンがハーマン役を演じ、監督はデービッド・フィンチャー。実在した当時の女優やプロデューサーら多くの映画人が登場するのも見どころだ。

 同部門で、続く5つのノミネーションだったのは、同じくネトフリ製作の「シカゴ7裁判」。泥沼化したベトナム戦争最中の60年代後半、反戦デモのリーダー的存在だった7人の若者が暴動を扇動したとして共謀罪などの罪に問われ、被告となった彼らが繰り広げる型破りな法廷闘争を描いた実話だ。

 被告7人の中心人物で、後のカリフォルニア州上院議員を務めたトム・ヘイデン役をエディ・レッドメインが演じた。

 一方、テレビ部門でもネトフリが席巻。エリザベス女王の治世を描いた「ザ・クラウン」が最多6つのノミネーション。

 続く5つの候補となったのは、転落した裕福だった一家が田舎町で四苦八苦する様子を描くコメディードラマ「シック・クリーク」。カナダのCBCと米Pop TVで放送され、日本ではネトフリで配信されている。

 ゴールデングローブ賞の発表・授賞式はリモート出演を交え、28日(日本時間3月1日)に行われ、昨年同様、米女優ティナ・フェイと同エイミー・ポーラーが司会を担当。米NBCが生中継する。