コロナ禍での映画撮影現場に、スタッフ陣特製の居酒屋が設置されていた――。

 22日に都内で「2021年 東映ラインナップ発表会」が開催され、映画監督・白石和彌氏(46)らが出席。同氏は、来年公開の映画「孤狼の血Ⅱ(仮題)」で監督を務めている。同作は第42回日本アカデミー賞で最優秀賞4部門を受賞した映画「孤狼の血」(2018年)の続編だ。

 撮影は今年9月29日~11月8日、前作に引き続き広島・呉市などで行われた。コロナ禍ということで、現地へ行くスタッフ、キャスト全員がPCR検査を受けたという。

 白石氏は「9、10月は地方の繁華街も夜は人がいない状況。現地の方からは『ちょっとでも呉市を元気づけてください』と背中を押され、撮った感じがする」と語った。

 もちろん、基本的に夜の外出、店での飲食は禁止だ。ただ「それだけだとスタッフも大変だから、プロデューサー部が頑張ってくれて、“孤狼の血居酒屋”みたいな、関係者しか入れないお店を期間中ずっと借り切って、そこしか行かないようにしていた」と明かした。

“孤狼の血居酒屋”には、続編に引き続き、撮影ロケを温かく迎えてくれた広島への恩返しの気持ちがあったという。

 映画関係者は「コロナは関係なく、そもそも閉店していた現地のお店を借りて、ケータリングやもともと働いていた人を呼んだ。スタッフやキャスト陣の飲食の場になっていた」と明かした。

 白石氏は「コロナが明けた時に、果たしてどういう映画をみんなが見たいのか。エンタメとして暗い話というよりは、とにかく面白い映画が必要とされるのでは。魂を削りながら、孤狼の血Ⅱを作った」と熱弁を振るった。

 そんな居酒屋ならみんな行ってみたい!?