【繁昌亭大賞】芸歴25年の桂よね吉がラストイヤーで栄冠「賞金は生活費」

2020年12月21日 21時17分

左から桂紋四郎、大賞の桂よね吉、笑福亭仁智、笑福亭由瓶

 第15回繁昌亭大賞の発表が21日、大阪市の上方落語協会会館で行われ、落語家の桂よね吉(49)が大賞を受賞した。

 同賞は毎年(2008年のみ2回選考)、繁昌亭に貢献のあった入門25年以下の噺家を対象に選考される。

 選考会はこの日の午後3時、会見は午後5時から行われた。あまりにも時間に余裕のないセッティングに京都市在住のよね吉は約1時間遅れて会場入り。「仕事も終わって家でのんびりしてたら、受賞の電話がかかってきた。(会見場で)着替える暇もないと思ったので、家で急いで着て、京阪電車に飛び乗ってまいりました」と紋付き袴姿で登場すると、同席した上方落語協会の笑福亭仁智会長は「家から着てきたん?京都から?えらい!」とホメた。

 よね吉は1995年、故桂吉朝さんに入門し、今年で芸歴25年。ラストチャンスでの受賞に「ありがたい。25年という区切りがあるので、半ばないのかなと思っていた。今年は舞台人にとっては、どうなるのか分からない状況で、その年の最後にこういう賞をいただけて、何とか頑張ろう、皆さんと一緒になって何とか生き残っていきたいという勇気をいただいた」と受賞の喜びを語った。

 賞金10万円の使い道を聞かれると「生活費ですね。これで年越せます。みんなそんな状況です。皆めそめそして舞台には上がりませんけど、本当につらい状況なんです」と新型コロナウイルスの影響で大変な状況にある落語家の現状を吐露。

 一方で、経営状況がいいとはいえない協会に「協会は大丈夫なんですか?」と心配すると、仁智は「当たり前やろ」と一度は強がってみせたが、「ここ(上方落語協会会館)、ナンボで売ろかな?」とボヤいて笑いを誘った。

 また、奨励賞は笑福亭由瓶(49)、特別賞は桂紋四郎(32)が受賞した。