菅義偉首相(72)が内閣支持率の回復のため、三原じゅん子厚労副大臣(56)や今井絵理子参院議員(37)のような自民党の女性議員を増やす計画を急ピッチで進めている。

 動画中継サイト「ニコニコ生放送」に11日、出演した際「こんにちは、ガースーです」とあいさつした菅首相。視聴者に庶民派をアピールしたつもりが、新型コロナウイルス禍の不安や不満などから、逆に不快感を与える最悪の結果を招いた。

 自身の政策の一丁目一番地とした観光支援事業「GoToトラベル」の一時停止の発表では、党内の“観光族議員”から「なぜ中止したんだ!!」と怒りの集中砲火を浴びている。

 そんな中、自民党関係者によると「菅首相は医療従事者への緊急経済支援や、新型コロナがより拡大した場合の東京五輪・パラリンピック開催のさらなる延期宣言などを考えている」という。

 さらに次期総選挙に向けては、欧米諸国と比べ比率が低い女性議員を増やす計画に力を入れるという。

 菅内閣の不支持が支持を上回る世論調査結果が出ているものの、野党のだらしなさもあり、自民党はある程度の支持率をキープしている。その支持を背景に、女性向け政治塾の中に「候補者育成コース」を設置し、即戦力となる人材育成に力を注いでいる。

「女性議員を増やし、女性目線で有権者の声を聞いて政治に反映させることが課題。菅首相は国政だけにとどまらず、生活に密着した課題を扱う地方議会でも女性議員を増やすため、全力で取り組む姿勢を示しています」(自民党関係者)

 年が明ければ次期衆院選へ向けた候補者選びも本格化する。菅首相のもとに果たして逸材が集まるか。